学年上位が実践している定期テスト対策の3ステップ
中学校で学期ごとにおこなわれる定期テスト。その結果は、高校入試の際に重視される内申点にも大きく影響します。
さて、この定期テストの対策、お子さんはちゃんと勉強できていますか?
「頑張ろうと思ってるんだけど、勉強のやり方がわからない」なんていうお悩みを抱えてはいないでしょうか?
今回は定期テストの効率的な対策法として、私がいつも子どもたちに伝えている勉強のやり方を紹介します。
平均90点以上取る子たちが実践しているのが、次の3つのステップです。
順に詳しく説明していきましょう。
ステップ1.「出るもの」を知る!
まず、最初のステップは、「何がテストに出るか?」を知ることです。
テストに出ないものを勉強しても点数は上がりませんからね。
テスト範囲を知るためには、次の3つの方法があります。
1つ目のテスト範囲表は、定期テスト2週間前くらいに配られるものです。
各教科、出題範囲が細かく書かれています。また、テストの当日に提出する課題の内容も書いてあります。
ただ、テスト範囲表が配られる前でも、範囲を知る方法があります。それが2つ目と3つ目ですね。
基本的に、前の定期テストが終わってから授業で習った範囲は、すべて次のテストで出る範囲です。ですから、「いま授業で習っているところは全部、次のテストで出るんだな」と考えておくと良いでしょう。
特に気をつけたいのが、2学期の中間テストです。多くの中学校では、9月末から10月初旬に行います。
1学期の期末が6月末から7月初旬ですが、公立中の場合はその後も7月下旬までは授業があります。ということは、ここで習ったことも2学期の中間テストの出題範囲です。
ところが、間に夏休みを挟みます。このため、「中間テストの範囲に1学期の内容が入るとは思わなかった」という中学生が続出します。
ましてや、約1か月間の長期休みですからね。1学期に学習した内容が、記憶からすっかり抜け落ちてしまっているのは、むしろ当然でしょう。
「2学期中間には1学期内容も出る」ということを念頭に置いて、夏休みの後半に復習しておくと良いでしょう。
このようにして、「出るもの」を知る。これがステップ1です。
ステップ2.「自分ができないもの」を知る!
テスト範囲を知ったら、次は「何ができていないか?」をつきとめましょう。
具体的には、自分がわからない問題や解けない問題を知ることです。
「もうできているもの」を勉強しても、伸びしろは大きくありませんからね。
ゲームでたとえると、簡単なミッションをクリアしても、得られる経験値は低いですよね。難しいミッションほど、経験値は高く、レベルアップしやすいわけです。
テスト勉強もこれと同じで、「できないものをできるようにする」のがテスト勉強の目的です。そのためには、次の2つを実践すると良いでしょう。
1つ目については、ほとんどの中学校で教科書内容に沿った副教材が配られています。問題集やプリントですね。
テスト前の提出課題になることも多いですし、同じような問題がテストで出ます。ですから、テスト対策の最適な素材と言えるでしょう。
これを使うのが、効率の良い勉強法です。
2つ目については、繰り返し練習するためです。1度解いただけでできるようにはなりません。
反復練習こそが最高のテスト勉強だといえます。そして、反復練習は1回目にできなかったものを中心におこなうのが効率的です。
そのために、まずは範囲の問題をひととおり解いてみて、自力で正解を出せていない問題を洗い出しておきましょう。
こうして、「自分ができないもの」を知る。これがステップ2です。
ステップ3.「出るもの」のうち「自分ができないもの」をつぶす!
テスト範囲のうち、自分ができていない部分がわかったら、あとはそこを攻略していきます。
ここからが「本当のテスト勉強」です。自力で正解できるまで何度も繰り返しましょう。
「自力で正解できるまで繰り返す」というのが最も重要です。
英語なら単語のスペル、国語なら漢字の読み書きなど、何も見ずに正確に書けるということです。
数学であれば、応用問題の考え方や式の立て方、計算して答えを求めるところまで、解説を読んだり、ヒントをもらったりすることなく、自分で解ける。
理科なら法則や原理の正しい理解、社会なら用語とその意味の正確な記憶です。
実は、多くの中学生が見落としていることがあります。
それは、1回目で正解できなかった問題は2回目も正解できない可能性が高い、ということです。
1回で身につくものもありますが、なかには2回3回やっても、できないものもあります。「いつも同じところでつまずいてしまう」という問題ですね。
もし、これがテストに出たら、どうなるでしょうか?
今までできなかったものが本番でいきなりできるようになる、ということはめったにありません。練習中にできないものは本番でもできないし、練習中にしたミスは本番でもするのです。
ですから、何も見ずに、誰にも聞かずに、ヒントなしで正解できるようになるまで繰り返すことが大切です。
「1回解いたからもう大丈夫だろう」というのではダメです。「同じ問題がテストに出たら、必ず100点満点を取れる」というくらいになるまで繰り返す。
「出るもの」のうち「自分にできないもの」をつぶす。これがステップ3です。
まとめ
今回は、定期テストの勉強を効率良く進めるための3つのステップを紹介しました。
3つのステップのうち、特にステップ3に時間をかける人がテストで点を取れる人です。
たいていの中学生が、ここに充分な時間を取れずに、反復練習が中途半端な状態でテスト当日を迎えます。
ですから、テストの1か月前からステップ1・2を進めておいて、2週間前からはステップ3に入れるようにするのが理想的です。
ぜひ、お試しください。
部活動や委員会活動などで忙しい日々を送る中学生。だからこそ、定期テストの対策は、早いうちからコツコツ少しずつ進めていきたいですね。